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複数の方から「アフリカのグルメを紹介してほしい」というリクエストを頂きましたので、これを機に西アフリカの食文化を振り返ってみようと思います。(じつは東アフリカも美味しいものはいっぱいあるんだけど、西アフリカの方が強烈に記憶に残ってるという個人的な理由で)
ひとくちに西アフリカといっても20カ国近くあるなかで、私が訪れたことがあるのはモロッコ、モーリタニア、セネガル、ガンビア、マリ、ブルキナファソ、ガーナという限られた国々です。その中で個人的に「おおおおお✨」と思った料理を紹介します。
①モロッコの代表料理「タジン」
私がモロッコに住んでもいいと思ったほど好きなタジン(Tajine)は、香辛料の味わいがヤミツキになる魅惑の鍋料理。特徴は、トンガリ頭の陶器の鍋を炭火にかけ、何時間もかけてスパイスで下味した具材を蒸し煮すること。外せない材料はジャガイモ、にんじん、玉ねぎといった根菜類、そして肉類は羊肉や鶏肉など。トマトで酸味を加えたり、レーズンを入れて甘味を出したりするのも素敵です。
なぜ鍋蓋がそんな尖った形をしているかというと、野菜や肉などの水分だけを使って煮込むのに適した形だから。内部で水蒸気がうまい具合に循環して、無水でも自動的に煮込み料理になるというわけ。頭いい!そのお陰で野菜もお肉もホロホロになり、超〜美味しいのです。詳しくはWikipediaのタジンの解説をご覧ください。
タジン鍋は下ごしらえに手間がかかり、完成までやたら時間のかかる超スローフードです。一度火にかけてしまえば、基本的には数時間放置なのであまり面倒見る必要はないのですが、食事つきのキャンプ場などでは昼頃にオーダーして、やっと夕食時に出来上がるといった感じ。
もちろん、道端のタジン屋さんでは大量生産してるので行けばすぐ食べられますけど、タジンの美味しさは店によって本当にピンキリ!有名な高級レストランより、田舎のオジサンが裏庭で作ってくれたようなタジンのほうが圧倒的に美味しかったりする。。。
この写真は、2010年にワゴンRでモロッコを再訪した時、タフラウートという山岳地帯のキャンプ場でいただいた逸品です。当時、私は体調がイマイチだったので、ちょっと質素な夕食にしたくて「お肉は要りません。野菜だけのタジンをお願いします」とオーダーしたら、そこの親切な主人が「任せてくれ!」といって数時間後。。。
出てきたのがコレです。。。今まで見た中で一番ゴージャスな野菜タジンだった。。。!!ちなみに鍋の直径は30cm近くあったかなあ。しかも写真じゃ分からないけど底も深いんですよ。質素な夕食にするつもりだったのに、なおチカの頬袋換算で2-3日分のボリューム!Σ(゚Д゚lll)
ええ、食べましたよ。全食べしましたとも。。。すごく美味しかった。。。けど、翌日動けなくなりました。。。
いろんな意味で忘れられないご馳走でした。
また同じ目に遭いたいかって?
遭いたいです〜。(゚∀゚)
②セネガル&モーリタニアの「ヤッサ」
アラブ系料理のタジンとはガラッと雰囲気変わりますが、サハラ以南で絶対に外せないのがヤッサ(Yassa)というセネガルの名物料理で、隣国のモーリタニアでも食べられています。ヤッサというのはレモン汁とピーナッツオイルでマリネした具材(タマネギ等の野菜と肉類)をご飯の上に盛ったご馳走です。平たくいうと「丼もの」ですね。代表的なのはチキンを使った「ヤッサ・オ・プレ(yassa au poulet)」、ダカールなどの海沿いの街ではお魚を使った「ヤッサ・オ・ポワソン(yassa au poisson)」も美味しいです。詳しくはWikipediaのヤッサの解説(英語)をどうぞ。
この写真は、モーリタニアの首都ヌアクショットで世話になった旅宿で、美しき女将カニアが我々に振る舞ってくれた超巨大ヤッサ。直径60cmくらいの皿にドーン!と盛ってあって、それを床に置いてみんなで車座になって手を使って頂きます。このときのマリネ具材はミートボールですね。各地でいろんなヤッサを食べたけど、このヤッサが今まで食べたなかで一番美味しかった。。。!
これ、本当はカニアが宿の従業員の皆さんと一緒に食べるランチだったんですよ。それを我々のような宿泊客にも無償で分けてくれたんです。心づくしのおもてなし本当にありがとう(T_T)
③セネガルの名物料理「チェブジェン」
セネガルまで来たら絶対に外せないのがチェブジェン(Thieboudienne)です。Wikipediaを見たら「アフリカ料理の中でも最も洗練されているといわれるセネガル料理でも、最もセネガル人が誇りとする料理」とありまして、なるほど〜!納得!とうなずいてしまったほど個性的で美味しい。詳しくはチェブジェンの解説をどうぞ。
ヤッサが丼ものだとしたら、チェブジェンは炊き込みご飯という感じでしょうか。ただ、日本人が想像するのとはだいぶ違う味わいなんですよ。。。基本的には魚と野菜の煮込みスープで米を炊くのですが、私のおぼろげな記憶では、見たことのない乾物の調味料なども使っていたように思います。そんなわけで、独特の食欲をそそる香りがたまりません。ゴロゴロ大きな蒸し野菜がたくさん入ってるのも嬉しいです。あと、米はわざわざ砕いてから炊いているらしく、インディカ米なのに粒が細かいのも特徴です。
そんな麗しのチェブジェン写真を探しまくったんですけど、残念ながら食べる前の写真は発見できず…。
唯一ハッキリ映ってたこの写真はちょっと古いのですが、セネガルのサンルイという街で、2003年に一緒にトラックでサハラを縦断したフランス人ドライバーのガールフレンド(セネガル人)のお宅に招かれていただいた時のチェブジェンです。美味しく煮込んだ魚や大きな柔らか野菜と炊き込みご飯の味わいが絶妙で、エンドレスで食べられる感じでした。どの国でもそうだけど、やっぱり愛情込めて作られている家庭料理の美味しさは別格です。。。
また今度セネガルに行くことがあったら、毎日チェブジェンでも異論ありません(。-`ω´-)キリッ
。。。という感じで、西アフリカで日本人が美味しいと感じるであろう代表料理ベスト3を選んでみました。もし西アフリカ諸国を訪れる機会があったら、ぜひ味わってみてください。
ではでは☆
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わ~~~~なおチカさんグルメ特集待ってました~~❣
詳細な食レポのお蔭様で口の中がヨダレでいっぱい🤣オナカスイタ
手の味(愛情)が入っていてその場でしか味わえない格別な味ですね。
タジン鍋の大きさ頬袋2-3日分ってどんだけですか(笑)
私も体験してみたい!
どの料理も赤い?カラフルに見えましたが辛いんですか?
きゃ〜!カワウソさん読んでくれてありがとう〜(≧∀≦)
そう、西アフリカってワイルドなとこもあるけど、意外とグルメなお土地柄なんですよ。。。
他にも屋台で売ってる羊肉の串焼きとか、カツレツとか、ジョロフライスとか、美味しいものいっぱいありました。(文字数と写真の都合で紹介できず。無念!)
ちなみに、見た目が赤いのはトマトを使っているからです。アフリカ料理、全然辛くありません!
我が家では今でもたまーに、ノーマルお鍋でなんちゃってタジンを作っておりマス。笑